プロジェクトの引継ぎに必要な8つの項目

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もじゃです。休日に出勤してプロジェクトの引継ぎ資料を作りました。

私はSE(システムエンジニア)と呼ばれる職種で、システムを構築したり保守したりしています。システム構築と言っても日本式ITゼネコン企業に勤めているため、コーディングやOSセットアップしたりDB(データベース)触ったりするような仕事は若い人や外注先の方がやっていて、30代半ばの私はプロジェクトを管理する立場にあります。

少し前に上長から示達を受けて別プロジェクトに移ることになったので、現在の私が管理しているプロジェクトを引継ぐことになりました。引継ぐに当たり誰なら出来そうか、今抱えている仕事は何か?などを整理して報告して欲しいとのことでした。プロジェクトの引継ぎは何回かやったりされたりしてるのですが、人によってバラバラで、酷い人だと口頭だけで済まそうとしますし、「これ」っていう型が無いような気がします。ウチの会社だけでしょうか?

今後もプロジェクトを引継いだり引継ぐことがあると思いますので、自分なりにどんな項目を資料に盛り込めば引継ぐことが出来るのか整理してみましたので紹介させて頂きます。

1.引継ぎの対象者と条件

どんな書類でもそうですが、宛先を意識して書くことで伝えたい内容がはっきりします。まずは誰に引継ぐのかを明確にしましょう。「Aさん」のように人物が特定出来ているとベストですが、「こういうスキルを持っている人」という抽象的な表現でも良いと思います。次に、引継ぐときの条件を記載します。抱えている仕事の関与の度合いによっては顧客への影響もあってすぐに人を変えることは出来ません。よっぽど小さなプロジェクトで無い限り、1〜2週間程度の引継ぎ時間は必要だと思います。

私は対象者をリストアップし、〜月末までは週1ー2日は旧プロジェクトの打合せに出席し、対象者に引継ぐという条件を記載しました。

2.プロジェクトの体制

ここにはプロジェクトの体制とキーとなる人物の紹介を記載しました。プロジェクトは突き詰めると人の集合体でもあるため、人の性格やクセを引継ぐことは非常に重要です。また、それぞれの人物の得意分野・苦手分野を整理しておき、プロジェクトに問題が発生した場合に誰に対応させれば良いかを整理しておくことは、後任者に役に立つと思います。

3.システムの概要

これが引継ぎ資料の先頭に来ても良いと思います。私は説明の都合上3番目に持ってきました。ここでは構築しているシステムや関連しているシステムの情報を記載します。ハードウェア、ソフトウェアの情報はもちろん、なぜそのようなシステムになっているのか、過去の経緯や歴史を知っている範囲で全て記載しました。

4.スケジュール

システムの構築スケジュールを記載します。複数のシステムから構成される場合は、自社だけでなく他社のシステムも漏れなく記載します。

5.主な懸案事項

主要な懸案を記載します。懸案管理表は別紙で渡すことになると思いますが、一度に何百個も見せられても記憶出来ません。解決すべき主要な懸案に絞って記載します。私は3個〜5個が良いと思っています。

6.予算状況

プロジェクトマネジメントの重要な要素の一つです。契約書の情報もここに記載します。契約の条件と契約額、納期、現在の予算状況を記載します。幾ら位使っていて、あと幾ら残っているのか?プロジェクトバッファ(予備費)は幾らあるのか?を記載します。

7.その他抱えている仕事

プロジェクトの仕事に加え、社内の仕事内容も記載します。日本のサラリーマンであればプロジェクトだけでなく、大抵は部署の仕事も関わっているはずです。部署の係の仕事も重要な引継ぎ事項の一つです。たとえ宴会係であってもw

8.顧客の体制

引継ぎを忘れがちなのが顧客の情報です。PMBOKではステークホルダーマネジメントという分野に含まれています。こちらもプロジェクトの体制と同様に、人物の性格やクセを記載しておくことが重要です。特に誰がどのような権限を持っており、誰に言えば何が決まるのか?ということは必ず引継ぐ必要があります。顧客との交渉を誤るとプロジェクトが頓挫する原因となりやすいため、円滑にプロジェクトを引継ぐためにも詳細に記載します。

プロジェクトという言葉はシステム構築に限定されません。PMI(プロジェクトマネジメント学会)が制定しているPMBOKの定義では、「プロジェクトとは、独自の製品、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務である。」と定義されています。今回はそんな「プロジェクト」を引継ぐ場合にどんな章立てで引継ぎ資料を作れば良いかを考えてみました。

急ピッチで作ったので、みなさんの意見を頂戴しながら後日内容は見直したいところです。

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